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大分教委不正、江藤被告に有罪判決 2008.12.12

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 12日、大分県教員不正採用事件の江藤被告に有罪判決が言い渡されました。当然と言えば当然ですが、他に関与した人物達は見え隠れするのに、一部の人の犯罪で覆い隠そうとする大分県の体質は問題です。複数の県議が県警の事情聴取を受けたとも聞いています。ある首長は、無罪を主張する富松審議官を庇う発言をしています。同じ県職の同僚だったから?まだまだ県民は納得していませんよ!

・・・・毎日新聞より転載・・・・

大分県教委の教員採用汚職:江藤被告有罪 実行役、遅すぎた後悔

 ◇苦しみ「今は分かる」

 大分県教委の汚職事件で、610万円の収賄罪に問われ、12日午後に有罪判決が言い渡された元県教委参事、江藤勝由被告(53)は、教員採用試験での点数改ざんの実行役だった。一連の事件は、08年度採用試験の不正合格者21人が採用を取り消されるという前代未聞の事態に発展し、これまでの公判で「今なら(受験者の苦しみが)想像できます」と悔恨の情を見せた。多くの受験者の人生を狂わせた罪はあまりに重い。【深津誠】

 江藤被告は、二宮政人・元県教委教育審議監(62)=収賄罪で懲役1年6月、執行猶予4年の判決確定=や教育審議監、富松哲博被告(60)=同罪で公判中=らの指示で不正改ざんしたことや、それ以前から組織的な不正採用があったことを、法廷で証言した。また「改ざんをしている時は一つの流れとしてやっていた」と述べ、不正の意識が希薄だったとも打ち明けた。

 県教委で人事を担当するようになり、合格依頼などの口利きの多さについて「もううんざりだ。やってられない」と周囲にこぼしていた。受験者の点数を改ざんすることに、当初はためらいもあったらしいが、不正の手口は次第に大胆になった。

 08年度試験では100点近くを加点し、200番台にいた受験者を合格ラインにまで押し上げた。公判で「(不正の指示を)断れない弱さがあった」と心情を吐露したが、不正は「別府市の教育長になるのが夢で出世したかった」と、野心からのものだった。

 元県教委参事、矢野哲郎被告(53)=贈賄罪で公判中=らから商品券などを受け取り、"個人的に"不正を働いたことについても「『自分の思いで入れてもいいのでは』とのおごりがあった」と話した。

  ◇   ◇

 江藤被告は保釈後、別府市内の自宅にいる模様。近所の人の話では、車で外出することはあるが、それ以外はほとんど姿を見せないという。

毎日新聞 2008年12月12日 西部夕刊

採用・昇進、仲間と私物化 大分

 今月4日、ナンバー2の「教育審議監」まで収賄容疑で逮捕された大分県教委の汚職事件では、教員採用を巡る「議員枠」の存在も浮上し、疑惑は底なしの様相を見せている。これは大分だけの問題なのか。ほかに不正はないのだろうか。事件の背景を探り、教員採用システムの問題点を検証する。(社会部 村井正美、渡辺光彦、杉野謙太郎)

■自浄作用の欠如

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小矢文則教育長(左)ら県教委幹部への厳しい質問が相次いだ大分県議会文教警察委員会(9日)

 昨年2月、大分市のNPO法人「おおいた市民オンブズマン」には、同県の教員採用試験を巡って匿名の電子メールが寄せられた。

 「選考試験はほとんどが世襲」「県議・国会議員のコネも加わる」

 理事長の永井敬三さん(60)はメールの指摘が真実かどうか県教委に調査を求めたが、同3月に県教委から返ってきた回答書には「不正と認められる事実はなかった」とあるだけだった。

 この調査を担当したのは県教委義務教育課の人事班。事件の中心人物の一人、江藤勝由被告(52)(収賄罪で起訴)は当時、同課主幹として人事班を担当する立場にいた。

 江藤被告の関係者の話などでは、同被告はこの直後、パソコンに記録していた教員採用試験の受験生の成績データを消去していた。その後の捜査で、同被告は合格圏外にいた受験生を採用枠に入れるためパソコン内の成績データを改ざんしていたことが明らかになっており、証拠隠滅を図った可能性がある。

 しかし同県警の発表によると、江藤被告は同じ年の8月、佐伯市立小校長の浅利幾美被告(52)(贈賄罪で起訴)から、長男と長女の採用に便宜を図る見返りとして100万円分の商品券を受け取っていた。オンブズマンの指摘後も、自浄作用が働くことはなかった。

■不正の広がり

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 「ほかの人もやっていることだからいいと思った」

 浅利被告の関係者によると、同被告は県警の調べにそう供述しているという。

 江藤被告が関係者に明らかにした話では、中学の教員採用試験でも、一部の受験生を不正に採用するため得点の改ざんを行っていた。さらに同被告は、今年3月の人事異動で昇任した佐伯市内の校長や教頭3人から計約110万円分の商品券も受け取っていた。

 9日に開かれた同県議会の文教警察委員会。質問に立った県議の一人が閉会後、「私も毎年のように県教委に口利きしていた。今も働いている職員や教員が10人ほどいる」と語った。

 「議員枠」疑惑も次第に濃厚になりつつある。

■人脈

 江藤被告が在籍していた義務教育課は小中学校の教員の採用と昇任人事を一手に担うセクション。実務の責任者だった江藤被告を支えていたのが、教育審議監をしていた由布市教育長の二宮政人容疑者(61)との人脈だった。

 江藤被告が義務教育課の前身・教職員第1課に配属された03年当時、二宮容疑者が課長を務めていた。

 そして江藤被告と二宮容疑者にそれぞれ商品券100万円分を渡し、長女の採用を依頼した義務教育課参事の矢野哲郎被告(52)(贈賄罪で起訴)も、江藤被告と1998~99年度、佐伯教育事務所で同僚だった。県教委内の人間関係によって、採用や昇任が左右される実態が浮かび上がっている。

「狭き門」各地で不祥事 不正防止策ばらつき

 地方の教員採用試験の競争率が大都市圏に比べ異常に高いという現実も、事件の要因とみられている。

 大分県の場合、2007年度小学校教員採用試験の競争率は全国平均(4・6倍)の倍以上の11・9倍。秋田(27・7倍)や福井(26・8倍)など20倍を超える自治体もある。

 こうした「狭き門」を巡る不祥事は各地で発覚している。1990年10月に同様の贈収賄事件が起きた山口県教委は、不正に合格した受験生が特定できないとして合格無効などの措置を取らなかったが、採用の際、1人の職員に権限が集中していた反省から選考過程を4段階に分け、それぞれ異なる職員が担当する不正防止策を打ち出している。

 都道府県教委の幹部は、校長や教頭経験者が大半を占め、知事部局との人事交流が少ないことも情実や不正の温床とされる。このため大分県教委も来年度の教員採用試験では、知事部局にも担当させるなどの対策を公表した。

 ただ、都道府県教委の不正防止策に、ばらつきがあるのも事実。文科省は10日、都道府県教委に教員採用の適正化を求める通知を出したが、同省は今回の事件が起きるまで、各教委が不正防止にどのように取り組んでいるのか把握していなかった。「採用方法を改善しても、担当者に不正をしないという意識が欠如していれば意味がない」と同省幹部はあきらめ気味に話している。

■文科省も指導を

 竹内洋・関西大教授(教育社会学)の話「教員の世界は狭く、同様の不正はほかでもあり得る。選考に外部の人間を入れ、選考基準を透明化するなどの改革は教育委員会が行うべきだが、文部科学省も実態を調査し、不適切な点があれば指導する必要がある」

教員採用や人事異動を巡る過去の主な事件
摘発時期 府県 概要
1990年6月 徳島県 前教育長が人事異動を巡り、受託収賄容疑で逮捕。高校教頭昇任や教員採用に絡んで、45万円相当の金品を受け取る
同10月 山口県 教員採用巡り贈収賄容疑で教育事務所長ら3人が逮捕。22人が書類送検。所長は受験者10人の父母らから現金158万円と商品券など受け取る
2002年11月 富山県 人事異動を巡り、県教委教育参事が受託収賄容疑で逮捕。見返りは22万円相当の仕立券付き背広生地
2006年2月 大阪府 府立高の非常勤講師採用に便宜を図ったとして、府教委の元教育監が収賄容疑で逮捕。見返りは35万円相当の高級スーツ生地
2008年7月11日  読売新聞)

・・・・asahi.comから転載・・・・

校長の長女合格「上層部も指示」 大分県教委参事が供述

2008年7月10日17時1分

図拡大  

 大分県の小学校教員の採用を巡る汚職事件で、佐伯市立蒲江小学校長、浅利幾美被告(52)=贈賄罪で起訴=から長男と長女の合格を依頼された県教委義務教育課参事、江藤勝由容疑者(52)=収賄容疑で再逮捕=が県警に対し「長女については、上層部から合格させるよう指示され驚いた」と供述していることが分かった。県警は、県教委上層部が県議や県教委関係者らさまざまなルートから口利きを受けていたことや、江藤参事に複数の系統から不正採用の指示が出ていた実態を示す事例として関心を寄せている。

 浅利被告は長女について、江藤参事とは別の人物にも口利きを依頼していたとみられる。江藤参事は、その人物について具体名は挙げていないが「県教委外部の有力者と上層部から聞いた」と話しているという。

 浅利被告は08年度の小学校教員の採用試験で、江藤参事に長男と長女の合格を依頼。便宜を図ってもらった謝礼として07年8月と10月、現金など計400万円相当を渡したとして起訴された。

 これについて、江藤参事は長男と長女の合格を依頼されたものの、2人とも合格させるのは難しいとして、長男に絞って合格させることにした。ところが、1次試験の終了後、上層部に全受験者のデータを見せたところ、上層部から合格させるよう指示された約20人の中に浅利被告の長女が含まれていたと話しているという。

 江藤参事は「長女は合格ラインに達していたため、加点せずに合格した」と話しているが、「合格させるには1人200万円が相場」と聞いていた浅利被告は、結果的に長男と長女が合格したことから、江藤参事に計400万円相当を支払った。浅利被告は県警の調べに対し「長男がこれまで2回、採用試験に落ちた。長女も初めての試験だったので、2人を何とか合格させたかった」と供述しているという。

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