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九州各市監査委員会講演会 2010.5.27.

2010.05.26 700mk.JPG 今回の九監の講演会講師は3名です。最初に、総務省自治行政局行政課・監査制度専門官 岡裕二氏から「地方行政をめぐる最近の動向等について」と題して講演です。まず、監査委員制度の沿革から、OB制限、外部監査制度の導入、また監査は独立した委員と強調しました。内容は、第29次地方制度調査会「今後の基礎自治体及び監査・議会制度のあり方に関する答申(概要)」を中心に話しました。監査委員の選任方法・構成員・議選委員については引き続き検討。監査報告を合議から少数意見を付して公表する方法。包括外部監査制度導入促進の為に毎年度方式に加え、複数年度に1回受ける方式を導入。個別外部監査導入の際に必要とされる条例制定を不要とする制度改正。

 問題とされた不適正経理の事例として、①不適正な会計処理(公務に必要と認められる物品等の購入)「預け・一括払い・差替」、②私的流用等を伴う不適正な会計処理、③国庫補助金の目的外支出を取り上げ、その発生要因として①では、予算の使いきり意識、必要な経費に予算措置されない予算編成上の取り扱い、法令遵守意識の欠如、機能しない内部けん制機能、不十分な物品管理体制、監査委員による不十分な監査、②では、公金取扱に関する意識の欠如、服務規律の緩み、③では不明確な補助対象経費、対象となる経費の不十分な精査を上げました。(各都道府県で公表されているもの)

 効率性・有効性等の観点からのチェック機能れいとして、他市の例では、予算調製上の検証機能として財政当局によるすべての事務事業の精査(必要性・効果・財源の適切配分などの観点から)、他の自治体職員・企業経営者・NPO・住民公募などによる事業仕分け(必要性・公民の役割分担などの観点から)、33事業のうち行政評価(事務事業評価)として22事業を所管課(一次評価)・内部プロジェクトチーム(二次評価)、11事業を外部有識者による外部監査(公募1名・長の委嘱7名)(必要性・効果性・効率性・緊急性及び公民役割分担などの観点から)、監査委員による監査(主に適法性・効率性・有効性・経済性の観点から監査)、外部監査として公認会計士など(主に適法性・効率性・有効性・経済性の観点から監査)、議会が事務執行全般を相互牽制により事務処理の適正をはかる観点などから実施。

 他に、第二分科会における検討状況として、監査制度のあり方(根本見直し)、財務会計制度のあり方(財務会計制度に係わる課題など)についても述べました。

2010.05.26 702mk.JPG  続いて、関西学院大学大学院経済研究科・人間福祉学部教授の小西砂千夫氏が、「地方分権の進展と自治体監査機能の充実」と題して講演しました。「第二の夕張になるな」と財政の悪化問題を取り上げるが、夕張は発生していた赤字を監査が見逃した。地方財政法第5条では、勝手に借り入れが出来ず返済できる範囲内での借り入れとなっている。債権団体の赤字比率は20%以上だが、平成18年度の夕張市の赤字比率は790%であった。それも平成16年度決算まで黒字であった。平成17・18年度から赤字に。夕張問題の教訓として、決算の正確性が担保されていない、普通会計以外の負債・赤字の累積に対する把握が不十分、議会の監視体制強化が必要。他に、地方公共団体財政健全化法における監査委員の役割、実質赤字比率について(事業繰越も支払い繰越も繰り越しに含む)、繰越金の定義(実質収支の算定における繰越は、決算書は、継続費・繰越明鏡費・事故繰越であるが、決算統計では事業繰越と支払い繰越が入る。)、資金不足比率、解消可能資金不足額、宅地造成事業会計における土地の評価、都市計画税のうち実質公債比率の償還財源として扱う部分の算定、債務負担行為に基づく支出予定額等について述べました。例月検査の効率性にも言及し当然だと思いました。監査機能の充実が言われますが監査委員が議選の場合、2年が任期となり疑問を感じていました。しかし、大分県議会は1年が任期と聞いて驚きました。各ポストも同様のようです。
2010.05.26 701mk.JPG2010.05.26 704mk.JPG2010.05.26 716mk.JPG 最後の講演者は、総務省自治財政局財務調査課課長補佐の後藤友宏氏です。演題は、「地方公共団体財政健全化法施工後の動向」です。夕張市では、人件費を30%カットし、固定資産税などを増税しています。職員全員が辞職した際の退職手当が実際にいくらいるのかなど指標の整備情報の開示が求められています。

 財政の早期健全化・財政再生・公営企業の経営健全化のイメージを通して、平成20年度決算に基づく(平成21年度11月30日公表)具体的自治体数・公営企業会計数を上げながら説明しました。将来負担比率など夕張市は1164.0%となり、次点の泉佐野市393.5%、大鰐町329.6%を大きく引き離しています。

2010.05.26 754mk.JPG 健全化判断比率などの基本的な考え方として、特別会計に赤字を寄せても連結実質赤字比率は変わらない。赤字解消の為に基金を取り崩すと、将来負担額から控除できる基金が減り、その分だけ将来負担比率が増大する。また、評価に係わる留意事項では基準値以下でも問題があるときがある。実質公債費比率・将来負担比率はその要素分析が必要。債務償還ペースが財政運営に大きく影響する。資金不足比率は、一般会計からの繰り出し状況の分析が必要。

 他に、連結実質赤字比率の捕らえ方を例示しながら説明。健全化判断比率の審査事務においても算定誤りの具体例を挙げながらの説明などをしました。こうゆう監査委員会に参加すると監査の責任の重大さを改めて感じます。また、大変良い勉強・再確認の場になります。

 総務省ホームページ・・・http://www.soumu.go.jp/

 

 
 

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