国民健康保険税率改定審議に10時間 2010.6.22.
今回の日田市の税率改定は、異常な上げ率です。執行部の説明は、要領を得ない説明でした。独自に国保改定の情報を調べていたら、今回の問題は、全国的な問題であることが分かりました。新制度(前期高齢者交付金)にともない交付される金額の算定積算において、過大な数字を入れたために国からの交付金が過大交付、過少交付されていた事実が判明しました。
日田市の場合は、2008年に過大な交付金を受けていましたが、今年の4月に交付金額が確定し国への返納金が発生することが発覚しました。そのため、国保運営資金に予定以上の不足金が生じることが判明、その穴埋めをする為に、急激な値上げとなったものです。
しかし、委員会の中で過大な交付金の金額は、先に試算した推定交付金額よりも5億円近く多いいことが分かっていたとのことでした。しかし、2年後の精算でその差額の金額が国に戻すことになるとは理解できずに、剰余金として扱い、尚且つ平成20年度21年度の国保保険料の引き下げ原資に使い果たしたとのことでした。
国に戻さないといけない交付金を余剰金と勘違いし「先食い」し、その上に国保会計の逼迫状況を理解せずに景気対策として国保税率を下げた(課税賦課限度額は上昇)のが仇となって、今回の異常な国保税率引き上げになったと言うのが真相でした。国保運営審議会には、具体的な詳細な説明をすることなく答申を出されるやり方も改善する必要があります。構成員も含めてです。
調べてゆくと、賢明な市は過剰な交付金であることを見抜いて適切な処理をしています。このことに限らず、システムの積算エラーによって2007年にも国保会計は混乱を起こしています。
今回の経緯を考察するのに良い記事を見つけましたので以下に記載します。
・・・・引用開始・朝日新聞社・朝日ドットコムから・・・・・
国保交付金393億円、都内40市区がもらい過ぎ
2010年4月22日15時1分
国民健康保険(国保)の交付金を、東京都内の40市区が2008年度に計393億円もらい過ぎていたことが朝日新聞の調べでわかった。新制度の導入で、初めて見積もった医療費が多すぎたためで、同様のケースは全国で少なくとも1千億円を超える見通しだ。過大分は今年度精算され、多くの自治体で交付金が減額になる。「先食い」した交付金の精算のために保険料を値上げするなど、自治体に混乱が生じている。
この交付金は、65~74歳の医療費負担を、各保険制度間で調整するために08年度、初めて設けられた「前期高齢者交付金」。企業の健康保険組合などから徴収した納付金を、高齢者の多い国保を運営する市区町村に交付する。徴収と交付の事務は、社会保険診療報酬支払基金(本部・東京)が担当している。
朝日新聞が都内の23区と26市に取材したところ、08年度は19区で約250億円、21市で計143億円が過大に交付された。もらい過ぎた額が最も多いのは世田谷区の34億円で、大田区の33億円、八王子市の23億円と続いている。特別区長会事務局は「09年度も23区全体で100億円以上の過大交付になりそうだ」とみている。
08年度は、交付金の算定のもとになる65~74歳の医療費を見積もるデータがなく、各自治体が推計で申請した。都内の自治体の多くは都の助言に基づき、データがあった70~74歳の医療費をもとに積算。実際の2~3割程度多くの医療費がかかると見積もった自治体が相次いだ。
交付金は2年後に精算する仕組みで、過大分は今年5月に受け取る10年度交付金から差し引かれる。多くの自治体は、もらいすぎた交付金を、国保料の値上げ額を抑えたり、一般会計からの繰入額を減らしたりして使っており、残額はほとんどない。
歳入不足を補うため、23区は今年度、医療費の上昇分も加えて00年度以降では最大となる平均7.16%(年6223円)の値上げを決めた。西東京市では、市議会の反対を受けながら8.16%の国保税値上げを決定。東大和市も5.6%の値上げを決めた。八王子市や17億円が過大だった町田市は国保税率を据え置く代わりに、一般会計からの繰入額を増やした。
交付金の納付事務を担っている同基金は、全国の過大交付額について「26日に発表予定で公表できない」としているが、同基金の08年度決算資料によると、過大交付額から過小交付額を差し引いた額は993億円で、過大交付は1千億円を上回るとみられる。
厚生労働省高齢者医療課は「08年度は制度導入の年で、医療費の推計が難しかったようだ。データがそろう数年後には解消されるはず」としている。(米沢信義)
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〈前期高齢者交付金〉 08年度に導入された新しい制度で、65~74歳の「前期高齢者」の医療費負担を各保険制度間で調整する仕組み。世代間の医療費負担の不公平をなくすため、医療費負担の重い75歳以上の「後期高齢者」は保険制度を独立させた。
交付金は、各自治体が前期高齢者にかかる医療費を見積もって申請すると、交付される。見積もった額が、実際に前期高齢者にかかった医療費より多いと、2年後の交付金が減額される。少ないと、追加交付を受ける。
・・・・・引用終わり・・・・・
国保交付金について別の案件 (共同通信より)
国保交付金68億を過大受給 440市町村、検査院指摘
国民健康保険を運営する市町村の財政力の不均衡を調整するため、国が都道府県を通じて市町村に支給する財政調整交付金をめぐり、全国の約440市町村(合併前を含む)が、2002-06年度に計約68億円を過大受給していたことが30日、会計検査院の調べで分かった。
検査院や厚労省によると、都道府県の担当者が02年の老人保健医療制度改正後に厚生労働省が出した通達を見落としたまま、医療費拠出金の額を計算。誤った基礎データに基づき各市町村が交付金の申請額を積算していたケースが多く、本来は算定対象にならない経費が含まれていたものもあったという。
群馬、山梨、三重の3県の市町村は過大受給分の全額を既に国に返還したという。厚労省はほかの都道府県の市町村にも返還請求するとともに、事務処理の見直しや審査の徹底を求める。
交付金を過大受給していたのは、北海道、青森、群馬、東京、新潟、山梨、三重、高知、鹿児島などで、02年度は15道府県の約380市町村、03年度は18都道府県の約410市町村に上った。
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http://www.asahi.com/politics/update/0626/TKY200706260469.html
自治体への交付不足、数百億規模に 国保交付金算定ミス
2007年06月26日23時39分
国が市町村に支給する国民健康保険の特別調整交付金の算出ソフトに誤りがあった問題で、厚生労働省は26日、約600市町村(05年度)に交付金の過不足が生じ、うち370市町村で支給が不足していることを明らかにした。不足額は単年度で数十億円、誤りがあった93~05年度の総額は数百億円にのぼる見通し。
厚労省は誤りについて全市町村に通知して実態をつかみ、07年度以降の特別調整交付金の上乗せや減額で調整する。会計法上は、各市町村が不足分を請求できるのは過去5年分まで。「書類の保存期間である5年を過ぎた分については、交付額がどれだけ不足していたか分からない可能性もある」としており、どこまでさかのぼって支給額を調整するか、今後検討する。
交付金額は、93年度に民間のシステム業者が作り、厚労省がチェックしたコンピューターソフトを使って、市町村が自動的に算出する。厚労省は「ソフトのチェックが不十分だった」とミスを認めている。
06年秋にソフトの誤りに気づいた厚労省の担当者は「過去の交付金を調整するのは困難」と考え、上司には報告しなかったという。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/20070627/20070627_001.shtml
国保、厚労省が算定ミス 調整金 477市町村で交付不足か
厚生労働省は26日、国が市町村に交付する国民健康保険の特別調整交付金で、同省の算定ミスがあり、1996年度から2005年度の間、毎年370市町村から477市町村で交付額が不足していた疑いがあると、発表した。
交付ミスは93年度から続いており、300前後の市町村では交付額が過大となっていた。交付ミスによる不足、過大を合わせた影響額は数百億円に上るとみられる。同省国民健康保険課は「チェックが不十分で、おわびする」と陳謝している。
昨年秋のシステム改修の際、厚労省の担当者がミスに気付いたが、上司に知らせないまま放置。今月中旬、那覇市から指摘され、交付ミスが発覚した。
不足が生じた市町村では、加入者の保険料(税)が引き上げられていたなどの影響が出ていた恐れもある。厚労省は07年度以降の交付金で過不足を調整する方針。不足分は補てんされるが、過大交付のあった市町村は減額されることになる。
市職員がミスに気付いた那覇市によると、96年度から05年度までの10年間で同市は約5億5000万円の不足が生じていたという。
市町村は93年度に厚労省が導入した算定ソフトを使って毎年度、交付金額を申請していたが、ソフトの設計が導入時から間違っていたという。
特別調整交付金は、結核や精神疾患の患者が一定数以上いたり、災害で保険料を減免するなどした市町村を対象に交付される。05年度は2317市町村に総額1161億円が支給されていた。
=2007/06/27付 西日本新聞朝刊=
2007年06月27日00時13分