月隈公園に道路建設、事前説明なし 2010.6.29.
先日から記者が追いかけていた日田を代表する三丘の一つの月隈公園の道路建設のことが記事になりました。反対団体への説明は、入札が終了してからとの行政対応には、またまた驚くばかりです。これでは纏まる話もまとまりません。市長のワンマン采配ではないでしょうが、無認可の私立認定こども園への補助金、天領日田ひなまつりマラソン大会への一歩的な補助金カットなどとダブって見えてきます。
月隈公園は、他の日の隈公園、星隈公園と共に自然植生が残る貴重な市民の財産です。また、地質学的にも地球の成り立ちを知ることが出来る自然財産です。日田には、約8万9千年前の阿蘇第四火砕流による埋没林もあります。その上、古代には、それぞれの丘に日の神、月の神、星の神がいたと信じられていた日田にとって神聖な丘であり、また古代の人が多く埋葬された横穴古墳もあります。そして、三丘にはいずれも城が建設されていました。
こういう後世に伝え、残すべき史跡財産の取扱は慎重に事を運ぶべきです。何と言っても、日田市は咸宜園を「世界遺産」に登録しようとしている市ですから、このような行政対応は問題です。
月隈公園は、先にあげたような事象でも分かるように貴重な観光資源・市民の財産です。寄り付きやすくする必要性はあるし、一定の眺望の確保も必要でしょう。その辺をもっと話し合ってみる必要もあります。
咸宜園と豆田の町並み、月隈公園と郡代所跡地は、一体の物として捉える必要があります。事前協議とは、単なる「ガス抜き」というようなことでは、住みよい町は出来ません。
世界遺産を登録を目指す日田市が、後世に残すべき貴重な遺産を安易には破壊したとあっては、世界遺産に申請をする資格を自ら放棄するようなものです。
・・・・以下に西日本新聞社の記事を転載します。・・・・・・
日田市計画の月隈公園の道路 ルート変更、参道を舗装へ 反対団体に説明なし 市、8月着工の予定
自然や文化財を傷つける恐れがあるとして、一部で反対の声が出ていた日田市丸山の月隈公園の道路整備計画で、市が、当初のルートを撤回し、既存の参道をアスファルトで舗装する方針であることが28日、分かった。自動車も通れる道にするのが目的で、8月ごろ着工の予定。ただ、反対している市民団体の同意が得られておらず、予算執行にも不自然な点があり、再び反発を招きそうだ。
市都市整備課によると、舗装をするのは、ゲートボール場周囲の遊歩道と月隈神社の参道の計314メートル。現在は一部が石畳で、幅は2・5メートル程度。道路脇の木は切らないが、鳥居は移設する。道路沿いには横穴古墳や防空壕(ごう)があり、一部には土のうを詰めて壊れるのを防ぐ。
車の出入りは、木の搬出や祭りの準備などに限定し、普段は2カ所に車止めを設置。完成後は、豆田町を見渡せるように丘の南側の樹木の一部を剪定(せんてい)予定という。総事業費は4450万円で、予算案は3月定例市議会で可決している。
同公園では、地元の要望を受け、市が北側斜面の林を抜けるルートを計画したが、自然や文化財の保護団体14団体が昨年6月に建設中止を要望。江戸時代の石垣が新たに発見されたこともあり、白紙になった。
新ルートについて、市は5月に地元の丸山町で住民説明を行ったが、反対する14団体への説明の場は設けなかった。メンバーの一部は「つい最近まで、着工に向けた動きがあることを知らなかった。市の態度にはあきれるしかない」と批判している。
これに対し、市都市整備課の長尾善光課長は「7月中旬に行う入札で請負業者が決まった後に説明会を開く」と説明。丸山町自治会の男性は「月隈山にはうっそうと木が生い茂り、近づきにくい山になっている。多くの人に親しんでもらうためには、絶対に道が必要」と訴えている。
=2010/06/29付 西日本新聞朝刊=