平成22年度12月議会 平成21年度決算審査特別委員長報告 2010.12.17.
(以下の決算審査報告の黄色線部分の5項目について、その内容を確認すべく、飯田茂男委員長に質問をしました。報告書の内容だけでは、審査の過程や指摘事項の具体的な内容が見えてきません。そこで、人件費増の要因、委託費についての指摘事項、ひた生活領事館イン福岡にの事業に対する具体的指摘内容、日田玖珠地域産業振興センターの赤字、国民健康保険税の市の重大な判断ミスについての5項目を掘り下げるために質問しました。その問答内容については、後日掲載したいと思います。)
・・・・・(以下、委員長報告)・・・・・
さきの第3回定例会におきまして、私ども決算審査特別委員会に審査の付託を受け、継続審査となっておりました認定第1号平成21年度日田市一般会計及び特別会計歳入歳出決算認定、及び認定第2号平成21年度日田市水道事業会計決算認定につきまして、10月25日から11月4日までの都合7日間にわたり、執行部より提出がありました歳入歳出の決算書及び関係付属書類を基に、財政運営の状況、予算の適切な執行状況、行政効果等を重点に据え、慎重に審査をいたしましたので、その結果をご報告申し上げます。
平成21年度は、世界経済の弱体化に伴い、景気の低迷や雇用情勢の悪化など日本経済が厳しい状況にある中、国の緊急経済対策を受け、本市においても景気・経済対策、雇用対策を第一に予算編成を行い、各種事業が展開されたところでございます。
そこでまず、認定第1号平成21年度日田市一般会計及び特別会計決算について申し上げます。一般会計の収支では、歳入402億2,328万8千円、歳出385億3,907万3千円で、差引額16億8,421万5千円であります。そのうち、翌年度に繰り越すべき財源4億1,000万円を差し引いた実質収支額は12億7,421万5千円の黒字となっています。
また、普通会計における単年度収支は、3億4,551万5千円の黒字となっています。この単年度収支に、繰上償還及び財政調整基金の積立てを加えた実質単年度収支も、8億4,895万4千円の黒字となっています。
その他の特別会計につきましても、11会計で黒字、1会計で同額決算となっています。
以上のことから、極めて厳しい状況にある本市の予算編成の中で、収支においては、概ね均衡のとれた行財政運営がなされております。
次に、各種財政指標と前年度との比較について申し上げます。財政構造の弾力性については、自主財源比率が30.9%で、前年に比べ3.1ポイント低下しています。自主財源のうち、市税の構成比は18.8%で、前年度に比べ3億6,963万2千円減少しており、実質的には非常に厳しい状況にあるといわざるを得ません。
また、歳入に占める一般財源の割合は65.0%で、前年度比6.5ポイント低下しておりますが、金額的には19億5,687万9千円の増加となっています。
財政力指数については、当年度は0.423であり0.016ポイント低下しています。
経常収支比率につきましては、91.0%で、前年度と比較して3.5ポイント改善しておりますが、これは地方交付税の増に起因するものであり、80%を超える地方公共団体は、財政構造の弾力性を失いつつあるといわれ、依然として高い水準にあることから注意を要するところです。
市債については、発行額が42億256万2千円で、償還金を差し引いた年度末現在高は409億2,550万6千円となっています。発行額は前年度と比較すると、49.2%増加していますが、市債残高を住民1人当たりに換算すると56万6千円となり、前年度と比較して1万1千円低下しています。また、公債費比率は13.4%で、前年度比2.6ポイント低下しています。
今後も、交付税措置の大きい有利な過疎対策事業債や合併特例事業債を中心に起債を行うと思われますが、起債に当たっては、国の財源保障が縮小される中、後年度負担を考慮し、市債発行額の抑制に努力するよう要望します。
さらに、公債費比率、経常収支比率ともに財政運営の硬直化の高まりを示していることから、歳入の確保、歳出の見直し、経費の削減に一層努力するよう指摘します。
また、市の財政運営については、今後3~5年間の中長期的な財政計画を早期に示すよう要望するものであります。
次に、歳入について申し上げます。まず、市税の徴収率についてですが、92.46%で前年度比0.65ポイント増加しており、特に滞納 繰越分の収入率が19.96%と前年度比で0.97%増加しております。
平成21年度の個人市民税は、調定額で4,149万1千円減少したものの、徴収率は0.08ポイント増加し、収入未済額は3,820万3千円減少しています。また、法人市民税も、調定額で1億7,305万2千円の大幅な減少となっています。不納欠損額については、市税合計で、前年度より1億1,095万4千円減少し、4,592万8千円となっています。しかし、国民健康保険税の9,081万5千円と介護保険料の671万8千円を合わせると、1年間に1億4,346万1千円の不納欠損額が生じています。
審査の中では、市税歳入における予算現額と決算調定額に、10億円以上の大きな開きがあることから、予算編成時点で差額の縮小に努めていくべきであり、また、調定に基づく収入済額については、速やかに予算計上を行い、景気対策や積極的な事業展開を図るべきであるとの意見があったところです。市税の滞納処分については、税負担の公平の原則に 基づき、徴収率向上に向けて適正に行うよう付言します。
さらに、平成21年度の保育料収入未済額は、669万4千円で、年度末の合計額が4,710万4千円となっています。平成20年度から保育料の徴収を園に委託したことにより、滞納額は減少傾向にありますが、受益者負担が原則であることから早期徴収に努めるよう付言します。
次に、歳出について申し上げます。
委員会では、義務的経費の縮減を大きな課題として捉え、審査を行ったところですが、人件費については、職員の給与改定が行われ、人員削減も 計画的に進められていますが、臨時・嘱託職員に係る賃金等の支出が年々増加しています。
平成21年度では、短期雇用も含め1,090名の非常勤嘱託職員や臨時職員等が雇用され、5億7,251万6千円の支出となり、また、職員等の時間外勤務手当についても、1年間に2億4,445万3千円が支出されています。健全な財政運営のためにも、人件費の縮減について格段の努力と早急な改善を行うよう指摘します。
次に、一般会計の委託料について、支出総額が51億781万2千円で、人件費に次ぐ大きな支出となっています。地方分権が進む中、地域においては自らの判断と責任において、まちづくりに取り組んでいくことが強く求められており、職員の能力開発と探究心の向上を含め、コンサルタント等に安易に依存することのないよう、職員で処理できる部分は職員で行うなど委託料の縮減を図ることを付言します。
繰越明許費については、総額が15億1,707万円となっています。これは、国の交付金による事業が未執行となっているものが多くを占めていますが、本来、繰越明許は例外的な措置であり、予算は 単年度主義が原則となっていることから、このことを十分留意し、予算の編成及び執行に当たるよう指摘します。
次に、ひた生活領事館イン福岡に関し、事業が多岐に渡り、また分散され、地域振興と観光部門との連携が取られておらず、運営と事業効果が見えにくい状況となっています。審査の中で、領事館は廃止すべきとの意見もありましたが、今後は、より効果の上がる事業展開が図られるよう、組織の位置付けを明確にするとともに、事業の精査、見直しを行い、関係機関との連携を密にしていくことを付言します。
日田玖珠地域産業振興センターについて、平成21年度の会計収支が赤字決算となっています。当センターの本来の目的は、地場産業における新商品・技術の開発と後継者の育成にありますが、厳しい経営状況の中、自主運営の継続に向けて、2階ホ-ル部分の活用を見直すなど、施設の有効利用による事業の展開を検討されることを付言します。
また、農林水産業費の中で、獣肉処理対策事業については、獣肉の商品化を目的に、大学に研究 委託を行った事業でありますが、現在、イノシシやシカ等による農業被害が甚大であるため、商品化を考える以前に、有害鳥獣の駆除を喫緊の最重点課題と位置付け、積極的かつ効果的で、抜本的な施策の展開を強力に推進することを強く指摘します。
次に、特別会計の決算について、特に意見、要望等のあったものに関し申し上げます。
まず、国民健康保険特別会計について申し上げます。国民健康保険については、平成20年度において、前期高齢者交付金4億6,969万9千円が国から過大に交付され、その剰余金を平成21年度の保険税の軽減財源に充当したものであります。そのため、平成22年度で過大交付分が減額されたことにより、大幅な税率の引上げが必要となり、被保険者の 負担増につながったものであります。これは、市の重大な判断ミスに起因するものであり、今後このようなことがないよう強く付言するものです。
次に、情報センター事業特別会計について申し上げます。
歳入について、第一工区の工事負担金に収入未済金が発生していることから、将来的に、使用料収入の安定的な確保が懸念されるところであります。そのため、使用料の徴収については、利用者負担が原則であり、公平性を保つため、格段の努力を払うことを付言します。
以上、日田市一般会計及び特別会計 歳入歳出 決算審査において出されました意見、要望について、 その概略を申し上げましたが、効率的な財政運営と経費節減に努め、住民福祉、市民サービスの向上に資するよう要望し、認定第1号平成21年度日田市一般会計及び特別会計 歳入歳出決算につきましては、多数を持って認定することにいたしました。
次に、認定第2号平成21年度日田市水道事業会計決算について申し上げます。
平成21年度決算におきましては、前年度と比較し、給水戸数は26戸増加して17,674戸。また、 給水人口も72人増加して、48,604人となっております。
次に収益的収支の状況について申し上げます。
総収益8億3,707万6千円に対し、総費用は6億2,838万2千円で、1億9,875万7千円の当年度純利益を計上しておりますが、前年度に比べ635万5千円の減となっております。
次に資本的収支について申し上げます。収入につきましては、総額1億3,071万4千円で前年度に比べ6億9,595万7千円の減少となっています。これは主に、企業債が大幅に減少したことが要因であります。
次に、支出につきましては、4億8,683万円で、前年度に比べ64.5%減少しております。この減少の主な要因は、竹田取水施設改築工事の完了によるものであります。
なお、資本的収入額が資本的支出に対し不足する額は3億5,611万5千円となっており、この不足額を過年度損益勘定留保資金1億4,121万5千円、 減債積立金2億511万2千円、消費税及び地方消費税資本的収支調整額978万6千円で補てんしています。
また、平成21年度末の損益勘定留保資金は、5億3,659万8千円となっています。
次に、水道事業の採算ベースであります供給単価と給水原価について申し上げます。
供給単価は、前年度と比較して95銭減少し、163円57銭となっており、給水原価は前年度と比較して18銭増加し、130円89銭となっています。この結果、1立方メートル当たり32円68銭の収益が生じたものの、前年度に比べ1円13銭減少しています。
次に、年間総配水量のうち、有収水量と有収率について申し上げます。
平成21年度の総配水量は481万4,125立方メートルで、前年度に比べ1.1%の減です。有収率は94.70%と前年度と比較して0.75ポイント低下しております。
次に、水道料金の徴収対策について申し上げます。未収金対策につきましては、悪質滞納者への給水停止や徴収対策に努力をされ、効果を上げているところですが、今後とも滞納者の実態把握を正確に行い、料金の早期収納、徴収率の向上に一層取り組むよう要望します。
次に、水道事業経営について申し上げます。
本市の自己資本比率は当年度60.4%と、前年度に比べ2.9ポイント向上しておりますが、県平均を下回っており、企業債の残高も当年度末において 約26億4,000万円あることから、自己資本比率を向上させ、体質強化に努めるよう要望します。
審議の過程におきまして、現段階では水道料金の引上げは考えていないとの答弁がありましたが、今後とも中長期的な視野に立った資金計画、改修計画を講じながら、これまで以上に健全な経営を目指し、安全で安定した上水の供給に努めるよう要望し、認定第2号、平成21年度日田市水道事業会計決算につきましては、認定すべきものと決定いたしました。
なお、今回の委員長報告で触れなかった、委員会審査での指摘事項につきましても十分留意すると ともに、市政は貴重な市民の税金で運営されているものであり、これに対する自覚と認識を深め、費用 対効果を心掛けて、今後の市政執行に当たるよう 要望するものであります。
以上をもちまして、私ども決算審査特別委員会に審査の付託を受けました案件につきまして、審査結果の報告を終わります。